『CNNインサイド・アメリカ』CNN English Express 編 朝日出版社

CNNインサイド・アメリカ【CNNライブCD+新書判テキスト】 100万語聴破CDシリーズ9 CNN English Express編 (朝日出版社、2005/03)
”リスニング練習”の最終段階に最適!!
CNNのアメリカの国内問題を扱ったコーナー「インサイド・アメリカ」のニュースを編集した音声が収録された英語リスニングの教材です。
平均2~3分、長いものでは5分ののニュース15本が収録されています。
テレビ付きのイエローキャブやティーン向け「聖書マガジン」といった他愛もないトピックから、「主夫」、シングル・マザーたちの同居斡旋、ティーンエイジャーの性といった家庭や性のプライヴェートな問題から、移民による人口増加やハイスクール卒業者の学力低下、長時間労働・過労といった国家問題まで様々なニュースが収録されています。
内容はすべてアメリカのローカルなニュースで、アメリカ的でかつ日本人には少し意外性のあるものばかりです。
アンカーやレポーターのそして、アメリカ市民のインタヴューまで、ナチュラル・スピードの生の英語が満載されています。繰り返しや言い間違い、言い淀みのあるライブ感に溢れたリアルな英語が聴けます。
そして、この教材には内容を書き出した英語スクリプトと日本語訳が載った冊子が付いています。ニュース英語は早くてほとんどわからないという方のリスニング補助として役に立ちます。日本語訳を読みながらチャプター1つ分のナレーションを聞いて、英語スクリプトを読みながらまたナレーションを聞く。これを4チャプター分繰り返して、移動中などにテクストなしでCDを聴くのが、僕のオススメの使い方です。
もちろんCNNはCSやケーブルテレビで見ることはできますが、いきなり聴いて、普通のリスニング教材やオーディオブックの内容をできても、英語の読み書きの能力が高くても、早すぎてほとんどワケがわかりません。
この教材は、ナチュラル・スピードの生きた英語が収録されていてスクリプトが付いているので、”リスニング練習”の最終段階として最適な教材だと思います。ニュース英語や口語や会話表現の習得のオプションとしてもオススメです。
それでは。
Goodbye! See you again!!

VOAニュースフラッシュ2009年度版 アルク

『VOAニュースフラッシュ2009年度版』(アルク、2009/01)
ニュース英語をリアルタイムで聴くための準備に最適。
CDには、ほとんどが1分半から2分、2つ3分ほどのニュース・アンカーのナレーションが、インタビューや会見、解説などの音声を交えながら40本収録されています。
本は左ページに英文でのニュースの原稿が、右ページに難しい語句や固有名詞の意味や解説と本文の日本語訳が載っています。
内容は大きく分けて、特集・2008大統領選挙とバラック・オバマ、ワールド・ニュース、社会問題、科学・技術、健康・医療、芸能・スポーツの6つです。どのニュースもメジャーなもので当たり障りの無い内容です。「パリのカフェでの禁煙法の施行」「iPhoneのインドでの発売」「他者とのコミュニケーションが知性や認知能力を高める」といったマイナーでおもしろい話題も収録されています。大統領選挙以外は、アメリカではなく様々な国のワールド・ニュースが中心になります。
はじめの方の大統領選の話題は、ほとんどが選挙の制度的なあるいは投票の過程を追っているだけのなので、特に選挙が終わって結果を知っている今では、味気ない感じです。オバマ大統領の就任演説も3分ほど収録されています。
政治・選挙関係、軍事関連のボキャブラリーや固有名詞、日本人にはわかりにく口語的な言い回しは、右側のページに訳や解説がしてあるので、予備知識がなくても読めるようになってます。口語や、書かれた文章ではない実際のラフな会話も少し学ぶことができます。
CNNやBBCほど早くなくクセの無い端正な英語です。だから、民放ではなくNHKのニュースを聞いてるようなお堅い(square)なおもしろみの印象があります。だからこそ、CNN・BBCよりはかなり聴きやすいです。ナレーションもテレビベースではなくラジオベースなので音声で聴いたり文字で読んでわかりやすいと思います。
一つのパートのCDのナレーションを聴きながら日本語訳を読んで、また戻って次はテクストをナレーションに合わせて黙読するか音読する。一つのパートが1分30秒から2分なので、5~7回これを繰り返して、後は移動中などにナレーションを聴くのが僕のおすすめの使い方です。
これを聞き取ることができれば、VOAやBBC World Newsは生で聞くことができるようなると思うのでがんばってください。
それでは。
Goodbye! See you again!!

90分でわかるデカルト ポール・ストラザーン 青山出版社

‘Descartes in 90 Minutes'(‘Philosopher in 90 Minutes) Paul Strathern (Ivan R Dee, 1996/09)
‘Descartes in 90 Minutes'(‘Philosopher in 90 Minutes)[Audiobook] Paul Strathern (Blackstone Audiobook, 2003/10)
90分でわかるデカルト ポール・ストラザーン (青山出版社、1997年3月)
デカルト、その生き方と新哲学!
デカルトの生涯と哲学的科学的業績を簡潔に紹介した一冊。
アリストテレス~トマス・アクィナス~スコラなどの哲学・科学的な状況、カトリック/プロテスタントなどの宗教的な状況など、当時のヨーロッパの文化的、思想的なバックグラウンドを取り上げながら、デカルトの生涯に沿ってデカルトの確立した新哲学の確立の軌跡と意味が描かれます。’Such was his life no dramas, no wives, no great public success (or failure).’と書かれていますが、デカルトの現実の哲学の冒険を、かなりプライベートなものも含めた数々のエピソードを取り上げながら、わかりやすい言葉で書かれています。
残念なのは、自伝が中心でデカルトの哲学の”内容”の記述が少ないことですが、デカルトの哲学の、近代哲学の入門の一冊としてオススメです。
この本には、日本語訳、オーディオブックも発売されているので、中級の英語リーディング/リスニングの教材としても活用できます。
哲学のボキャブラリーは少ないのですが、宗教・科学関係のボキャブラリーがあったり、妙にわかりにくい口語的なボキャブラリーが多く少し難しい感じもしますが、英語がある程度できるなら辞書でしらべれば十分読めるレベルの難易度です。
本とオーディオブックでは現在形/過去形、thatの省略、hereとthereの入れ替え、to begin with→at begin withなど、多少、言い回しや語法が違いますが、99%は同じです。
発音はブリティッシュ・イングリッシュですが、癖がなく中級者には適度なスピードで聴きやすいものです。子音がはっきりしていて巻き舌のrがないので、日本人にとってはむしろアメリカンイングリッシュより聴きやすいと思います。
僕のお薦めする使い方は、Life and worksの部分(本文)、オーディオブック1トラックを聴きながら目を通す→辞書を引きながら訳を下に書いて読む→その部分のオーディオブックまた聴く、とことを繰り返して、全体が終わったら、何回か本を通して読んだり、移動中等にオーディブックを聴くことです。
中級の英語リスニング、ブリティッシュ・イングリッシュの入門の教材、近代哲学とデカルトの入門として推薦します。
それでは。
Goodbye! See you again!!

Descartes in 90 Minutes (Philosophers in 90 Minutes)
Descartes in 90 Minutes (Philosophers in 90 Minutes)
90分でわかるデカルト